優紀が稽古を終える時間を見計らって茶室に総二郎は迎えにいった。
襖を開けようとすると優紀の話し声が聞こえ、襖にかけた手を下ろす。
まだあの高齢の先生がいるのかと思ったが、優紀の楽しげな笑い声がするのでそうではないらしいと訝しく思っていると知った声が聞こえた。
葵か?
耳をそばだてれば、
搜索引擎優化服務ふたりの会話から初めて会ったわけではないらしいと思われた。
葵がすこし緊張したような優しい口調で棗の扱いを優紀に注意しているようだった。
優紀が何かに感心したようなため息を漏らしている。
総二郎は嫌な気分で襖を薄く開け様子を伺うと、紀と葵が近く向かい合って座っていた。
棗を持つ優紀の手に葵が手を重ねている。
葵は頬を赤らめ、じっと見つめているのに優紀はそれに気づく様子もなく葵に促されるままに棗を持つ手を動かす。
「松岡さん、分かりましたか?」
葵の手が優紀から離れ、優紀は棗を畳のうえに置くと丁寧に葵にお辞儀をした。
葵は優紀から視線が外せないらしく
血管外科醫生
頬を染めて優紀の白くて華奢な項に目を奪われていた。